分散投資とは?奥が深いリスク分散のはなし①:先人の知恵からポートフォリオ理論へ

モンティホール問題についての考察では、「合理的に考えたつもりでも実はそうでなかった」、ということが起こりうるのが投資の世界だということを考えました。

この記事では、不確実性に直面した時の意思決定の難しさを前提としたうえで、どのように投資をしたらよいかを考察します。

リスク分散の歴史

  • リスク分散の考え方自体は大昔からあったが、体系立てて説明したのは、1952年のマーコウィッツが初めて。この功績によりノーベル賞を受賞
  • マコーウィッツ以前は、リスク分散の重要性はモーセの口伝律法や聖書の教えにより知られていた。

マーコウィッツ以前と以後で、リスク分散の考えかたは「先人の知恵」から「ファンナンス理論」に形を変えました。

ユダヤ教のなかで語り継がれてきた知恵の一つとしてリスク分散を説くものがあります。投資の世界では有名なものですね。以下で説明します。

マーコウィッツ以前のリスク分散の考え方①ユダヤ教の口伝律法

リスク分散の考え方自体は古来からあり、口伝律法(タルムード)にさかのぼると言われます。

その教えとは、

資金の1/3を不動産に、1/3を事業(商品)に、1/3をすぐに現金化できる資産に投資しなさい

タルムード

現代の資産三分法(現金、土地、株式)のもとになっている考え方ですね。

マーコウィッツ以前のリスク分散の考え方②ソロモン王の知恵の書

聖書における「知恵文学」の一つである伝道の書は、ソロモン王によって書かれたと言われています。ソロモン王は聖書のなかでもとても賢い王様と言われています。

伝道所のなかで分散投資の教えとして言われているのは、

あなたのパンの水の上に投げよ。
ずっと後の日になって、あたなはそれを見出すだろう。
あなたの受ける分を七人か八人に分けておけ
地上でどんなわざわいが起こるか
あなたはしらないのだから

伝道の書11.1-2

どんなことが起こるかわからないから、リスクを分散させなさい、という教えですね。

1952年、リスク分散の考え方はポートフォリオ理論へ変容

マーコウィッツにより、投資によるリターンの不確実性(リスク)は、一つの投資対象のみに集中投資するのではなく、分散投資することによりリスク低減できることが示された

マーコウィッツの論文は、従来は先人の知恵だったリスク分散の考え方に理論的な裏付けを与えるものでした。

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